悪いとは言ってないけどさ。
てゆーか膨れてない!
……「ドジ」より「しっかりしてる」って思われたいんだもん。
せっかく由宇のおかげで、旬くんとこんなに仲良くなれたのに。
なのにただ「ドジ」と思われてるなんて悲しいじゃん。
「だからなんかほっとけないしさ。」
………え?
そう言うと旬くんは私の手をとって歩き始める。
着いたのは屋上の前の階段。
私と旬くんだけ。
旬くんは階段に座ると左横をポンと叩いて、私に座るように促す。
横に座ったら、右側がなんだか固まる。
旬くんは前屈みになってるから、顔が見えない。

