「由宇、実はさー…このクラスに一目惚れした人いてね?それで今日頑張ってきたんだけど…」

そう言って恥ずかしそうに顔を赤くしてうつ向いた。


「まじで!え、誰だれ?」

「あの人…」

そう言って遠慮がちに指差したのは、例のお祭り人間の隣にいる男の子。

「それなら話しかけてきなよー!」

「無理だよっ。名前も知らないのに。」

…へ?名前知らないの?

確かに一目惚れなら知らないかもしれないけど、


「じゃあなんで同じクラスって分かったの?」

「高瀬くんが皆に呼び掛けてるとき横にいてね、またお前と同じクラスかよ…て言ってるの聞こえて。」