年下の君が教えてくれたこと




それからはこんな毎日が
ずっと続いた


バイトある日は1人で帰って
休みの日は実栗と一緒に忍を待って



そんな日を過ごしてるなかでも
ちょくちょく翔馬を見つけた



翔馬もこっちに気づいてるはずだけど
全然話しかけてこない


まぁ、別に仲がいいってわけでもないから
話しかけてこないのは当たり前なんだろうけど



「羽~音、
なに考えてるの?」



「何も考えてないよ」



「ふ~ん

ま、いいや
夏休みどこ行く?」



あ、そうか

もうすぐ夏休みだ



「う~ん…暑くないとこ」



「そんなところはありません。」



「え~」



「じゃあ、プール行こ」



「え~、暑い」



「暑くない!

決まりね!」



まだいいって言ってないのに…


まぁ、嫌って言っても
聞かないだろうけど



「じゃあ、あたし
バイトだから」



「じゃあね~」



実栗と別れて教室を出ると
部活中の生徒とすれ違う



ユニフォームをきて
汗をかきながら室内ランニングをしてる



ユニフォームからして
サッカー部かな?



下駄箱について
外に出ると夏らしい
蒸し暑さが感じられた



「あつ…」



こんな暑いのに必死で部活する人たちは
ホントに尊敬するよ。



…なんて、こんなこと考えてたらバイトに遅れちゃうよ



急ごう



そう思って足を進めようとすると
遠くに翔馬の姿があった



こんな暑いなか
汗をかきながら外周ランニングか~



チャラ男のくせに以外と真面目にやってんだな~




「あれ、部活は?」



なんか翔馬の声って
久しぶりに聞いた気がするな



「部活は?」



「…え?」



あ、あたしに言ってたのか!!

今まで話しかけて来なかったから
油断してたー



「サボりか?」



「違うよ!!」



「ふ~ん」



あたしの答えを聞くと
少しだけ笑う翔馬



なんだ、この会話…



それにしても翔馬…
あたしが先輩だって
わかってんのかしら



そんなことを考えていたら
翔馬は部活の子たちと
ランニングの続きに行ってしまった



久しぶりに話した翔馬の声

少し低くなってたな


背もあんまかわんないけど
たぶんあたしよりでかくなってたと思う



ドキッ



「…?」



なんだろう
胸がキュウってなる