谷本麗奈は副会長を務めるらしい。
冷静に思い返してみれば、いつも二位に名前があったっけ…
宜しくと差し出された手を、俺は拒んだ。
あの男の娘だからじゃない。
心臓が苦しくて、これ以上近づくとどうにかなってしまいそうだったから…
俺は理由を聞いてくる彼女に、
「俺、嫌いなんだよね。お前みたいな女」
と出来るだけ冷たく言い放った。
「何でさっき会ったばかりの貴方にそんなこと言われなくちゃいけないのよ!?冗談じゃないわ!!貴方に“お前みたいな女”だなんて言われる筋合いないわよ!!」
谷本麗奈は、その小さい身体からは考えられない程の大きな声で怒鳴りつけてくる。
“お前みたいな女嫌い”だなんて言ったら計画が台無し。
こんなにも自分をコントロール出来なくなることなんて今まで一度もなかったのに…

