君のいる世界





「ふっ。もしかして変な想像した?」



「べっ、別にそんなんじゃ…」



「お望みなら、今すぐにでも想像通りにしてやるけど?」



私の耳元に口を寄せた大輝は、わざと吐息を吹きかけるように色っぽく囁く。



「何してほしいか言ってみろよ」



「…っ…」



わざとだってわかってるのに…


私の身体は正直で、甘い痺れが全身を麻痺させていく。




「可愛い奴」



大輝はそう呟くと、私の髪を掬うように頭を引き寄せ、何度も何度も甘いキスを落とした。







「大輝はどうして私が嘘ついてるって気付いたの?」



「公園で話した時、色々重いとか嫌いって言ってたけど、俺がプロポーズしたことは一度も触れてなかっただろ?遊びで付き合ってたんだとしたら、俺なら一番にプロポーズなんて重いって言うと思って」



実は、私も真っ先にその言葉が頭に浮かんだ。


だけど、どうしてもその言葉だけは嘘でも言えなかった。