「大輝…その話は私からちゃんと説明させて?長くなっちゃうけど…聞いてくれる?」
大輝は繋いだ手を更にぎゅっと強く握り、「勿論」と言ってふわっとした柔らかい笑みを浮かべた。
「去年のクリスマス前夜ーーー…」
私は弁当屋で起きたあの悪夢の日から今日までのことを、ありのままに打ち明けた。
大輝は時折顔を顰めながらも、最後までちゃんと聞いてくれた。
「黙って勝手なことしてごめんなさい…」
「バーカ。何謝ってんだよ。麗奈は俺の家族を守ってくれてたんだろ?嬉しかったよ。ありがとな」
「大輝…」
「でも、もう一人で無茶すんなよ?何かあったら絶対俺に真っ先に言うこと。これ、命令だから。もし破ったら…」
大輝はそこでニヤッと意地悪な笑みを浮かべると、「恥ずかしい罰が待ってるからな」と続けた。
それが何なのか、大輝の表情を見れば考えなくてもわかる。
その罰の内容を想像しただけで顔が熱い…

