私は爪が食い飲むぐらい強く拳を握り、今にも爆発しそうな自分を必死に耐える。
「お、お話とは…なんでしょう…?」
「あなたには別の財閥の御曹司と結婚して頂きます。小出財閥との見合いを破談にされて、我が谷本財閥は大きな損害を受けました。その責任をあなたにはきっちりととって頂きます」
「損害…?でも、あの後小出財閥とは今まで以上のお付き合いを……「「お黙り!!」」
急に声を荒げた祖母の瞳は怒りに満ち溢れている。
「小出財閥の御曹司と結婚していれば得られた利益をあなたは無にしたんです。それは大損害の何物でもない!!」
「それはっ…」
「いいんですよ。あなたが責任を取らなければ、あの日あなたを迎えにきた中澤大輝に責任を取ってもらいますから。まず中澤大輝の母親の仕事先を買収してクビにしてもらいましょう。それから学園にも連絡して退学処分、それと兄弟にも何かしら…」
私は耳を疑った。
この人は本当に血の通った人間なのだろうか。
この人と血が繋がってると思っただけで自分の血が憎い。

