君のいる世界





騒ぎが収まることのないまま放課後を迎えた。


私はSHR終了の鐘が鳴ったと同時に教室を飛び出し、生徒会室に駆け足で向かう。


木製の扉を開け、学園に似つかわしくないシャンデリアに明かりを灯す。


そしていつも会長が座ってる定位置の隣りに腰を下ろした。




ここまで来れば一安心。


生徒会室には生徒会委員以外入れないし、委員も会議以外はここには来ない。


私は背凭れに身体を預け、天井を仰いだ。




会長に早く会いたいな…


あの大きくて逞しい腕で抱き締めてくれたら、こんな疲れなんて一気に吹き飛ぶのに。




掛け時計をちらっと見ると、SHRが終わってからまだ10分も経っていない。


きっとすぐに会長が来る。


この数分がもどかしい…




あ…どうしよう…


瞼がやけに重い…




パーティーの日から二日間、気持ちが高ぶり過ぎてよく眠れなかったんだよね。




これから会長がここに来るのに…


寝ちゃ……ダ、メ……




瞼を必死に上げようと試みるも努力虚しく、私はゆっくりと眠りの世界へ落ちて行った。