月曜日、学園は直幸さんと破談になった事よりも会長との噂話で持ちきりだった。
誰が最初に言い出したのか、生徒会長と副会長の愛の逃避行という変な題目が付けられていた。
まぁ…あながち間違いとは言い切れないけど。
「それにしてもお疲れね。何か少し老けたんじゃない?」
昼休み、屋上で弁当を食べていると佳菜子は意地悪そうに笑いながら言った。
確かに、朝から昼までの数時間でどっと疲れが溜まっていた。
校門を潜ってから休み時間になる度に囲まれて、質問攻めされて…
昼休みになってやっと解放されて、今ほっと息を付けたところ。
本当は昼食を済ませたら会長に会いに行こうと思ってたけど、この様子だと会長の周りも凄い事になっていそうだし…
放課後までにはこの騒ぎも少しは収まってるだろうから、それまで我慢しようかな…

