君のいる世界





そして放課後。


私は先生に生徒会の仕事を頼まれて生徒会室に向かった。




その足取りは重い。


心臓がやけに早く鼓動している。




いつもならまだこの時間は会長が生徒会室にいるはず…


どんな顔して会えばいいのか、また無視されるんじゃないか。


緊張で手に汗が滲んでくる。




私は深く深呼吸をして、生徒会室の扉を開けた。


室内は薄暗く、誰の気配もない。


私は会長がいないことに、ほっと胸を撫で下ろした。




先生に頼まれた仕事はすぐに終わった。


帰り支度をしていると、ソファに新聞紙が畳んで置かれているのが目に入った。


私は会長の定位置に腰を下ろして息を吐く。






「何してんの…?」



突然背後から聞こえた懐かしい声に驚いて心臓が跳ね上がる。


勢いよく振り返ると、会長が扉に腕を組んで寄り掛かっていた。