「どうして急に電車通学することにしたんだ?納得いく説明しろよ。じゃないと明日も無理矢理車に乗せるからな」
康君は私の隣のあいてるスペースに腰を下ろした。
康君の重みでベッドのマットレスが揺れる。
その反動で身体が傾き、肩同志が触れた。
その瞬間、身体がビクッと震え胸が跳ね上がった。
私は康君から少し離れて座り直す。
康君の視線が痛い。
ドキドキしてるのを見透かされてしまいそうで康君の方を見れない。
「別に何もないよ?」
「…ふ。それで誤魔化してるつもり?そうならちゃんと目を見て話せよ」
「…っ…」
康君は何も言わない私に痺れを切らしたのか、私の両肩を掴み自分の方へ振り向かせた。
視線がぶつかり合う。
色素が薄い茶色い瞳が私を離さない。
「理由、言えない?」
「……」
掴まれた肩と瞳に意識がいって何も言葉が出てこない。
逃げようにも何故か身体が動いてくれない。

