ってか…


もしかして 目が見えてない…


白い長い棒で 障害物がないか、段差を確認して上がっているようだ


ポストの中の郵便物も 手で確認している


彼女は きっと見えてない…


“あのぅ。ウチに何かご用ですか?”


立ち去る事のない俺に 不安を抱いたのか 彼女は不思議そうに尋ねた


“あ、えっと、あの…龍馬くんと…”


“龍馬の友達ですか?”

“はいっ!俺、神崎たけるっていいます。”


“神崎さん。どうぞ、中で待って下さい”


“あっ。はい…”


俺は 彼女に促されるまま 玄関を通った