『年上の美人』


確か間違ってはないけど…


さすがに姉と付き合うワケにはいかない


姉は幼い頃から 周りの子供達とは違っていた


凛とした 顔立ち
日本人離れした 栗毛
透き通るほどの 真っ白な肌


実弟の僕でさえ 幼い時から 近所の姉の同級生とは違うものを感じていた


大人達だって そうだった


モデルのスカウトだって 何度もやって来た


スーパーですれ違う客さえも 「可愛いお嬢さんですね」って両親に声を掛けるほどだった


だから… 姉は近所の同級生や上級生達にイジメられる事もしばしばだった…


そんな姉を 僕は放っておけなかった


…僕が 守らなければ…


幼心に そう いつも思っていた





特に あの事故が起きてからは…