「あれは護身用だと説明はなかったか?民間人を巻き込んだらどうする」


「ハッ、申し訳ありません…ついカッとなってしまい…」


「もういい。済んだことを掘り返す気はない。君は廊下に立ってなさい」


これはジョーク?


しかし言われた本人は指示通り部屋から出て行ってしまった


「…これでは里夕ちゃんに疑われても仕方ないな…」


ヤレヤレと言った彼の視線は再び私に戻った


「危ない目に遭わせてごめんね」


…なんなの?男との会話といいこの人の申し訳なさそうな顔といい…


演技?演技なの?


「では…そのことも含めて改めて話を始めようか…」


彼は静かに目をつぶった