「いたた…離してとは言ったけど急すぎでしょ」 ゆっくりとレアンの方に目を向ける 「地図か…ほう…」 何かを企んだように口角を上げている 「ね…ねぇ…なんか良からぬこと考えてないよね…?」 「ふん…。我が考えているのは良いことだけだ」 「良いこと…?」 「我が貴様を送ってやろうではないかっ!」 「な……っ」 返事を言う前にレアンは椅子に掛けてあった僕のコートを手に持った 「行くぞ」 少し微笑んで見えたのは角度のせいかもしれない 「ま…待ってよ!」 彼の後を足早に追った