1週間のしあわせ台風


ピンポンが鳴った。
走ってドアまで行きたいくせに
なんとなくちょっと間をおいて
僕はゆっくりゆっくりドアに向かってみせた。


そしてドアを開けた。
そこにはジャージを着た君がいた。
また背が伸びてる気がした。
でもくしゃくしゃな笑顔は1年前と変わらなくて、
相変わらず可愛いらしかった。


そんな気持ちを他所に、
『久しぶり』
ちょっとすました顔で冷静に言って見せた。