「あいつ、日那子のことしか名前で呼ばないじゃん。」 「・・・そう?」 「そうだよ。それにさ。」 綾ちゃんは私を恨めしそうにみる。 「勉強もあんなにたくさん教えてもらってさ。」 「・・数学だけだよ?」 ウインナーを口に放り込むと私にフォークを向ける。 「私にはあんなに教えてくれなかったもん。」