『僕』が交した約束




最後まで読んで

俺は刹那の病室まで走った



息が切れるまで

走り続けた



「・・・・・・っ、刹那!」



刹那の病室には

誰も、何もなかった



ただ、花が飾ってあるだけ



「・・・・・・マジかよ」



刹那が、もういない

そう気付かされて・・・

ここで初めて



涙がこぼれた



「・・・・・・刹那、刹那・・・っ!」



呼んでも、刹那は来ない

呼んでも、刹那はいない



もっと早く

刹那に出逢っていたかった



俺はそこが病院だと忘れて

ずっと泣き続けた―。