『僕』が交した約束




そうでもなかったねと

苦笑いで言いながら川下は

赤い目から黒い目に変えた



「・・・その力でここに入院してるのか」



「そういうこと。

 常連ですからねー」



そうやって笑う川下は

どう見ても普通の奴としか

思えなかった



「残念だったな。

 予想が外れて・・・」



「残念なわけないよ。

 こうやって話も出来たし、

 表情も、コワくなくなったし」



「・・・怖い顔、してたか?」



「そりゃあもう、

 眉間にしわを寄せて・・・」



変顔をしながら言う川下



「何だよその顔」



「真似てみた」



「俺?」



「もちろん」