それもそのはず。
私はあのイケメンに、支えられたのだ。

目の前に現れた…あのイケメンが…。

「大丈夫?」

「だ、だ、だ、大丈夫です…」

「ほんとに?」

あまりに真剣に聞いてくるから、顔を見てしまったんだ。

吸い込まれるような茶色い瞳と目が合って、何も考えられなかった…

「…紗貴菜って読むの?」

「っえ!!」

不意に話し掛けられ、我にかえる。