『なぁ、今日空いてるか?』

『ごめん、今日はお母さんのお墓参りにいくの。』

『そうか。』


お母さんは死んだ。
これもまた…私のせいなんだ。



『ただいま。』

『お帰り。これに着替えてね。』

『うん。ねぇ、お姉ちゃん。お母さん。なんで死んじゃったのかな。私が死ねばよかったのにね。』

『真帆…!そんなこと言わないの!』

『だって、お母さんは……』

『真帆、真帆にも龍人にもまだ見せてなかったね。もう見せるときがきたのかな。ちょっと待ってて。』

私と龍人はリビングで待った。


『…はい、これ。読んでみて。』


そこには一通の手紙があった。


“みんなへ。

お母さんが先に逝ってしまってごめんね。
本当に、あなたたちの成長だけが心残りです。

まず、お父さん。
あなたはよく私のことをかわいがってくれましたね。
それがうれしかったわ。

あなたはいつも優しくて私や子供たちのことを一番に考えてくれたね。
でも、これからは自分のことも大切にしてください。

愛してるわ、永久に。

そして、優里。
あなたはお姉ちゃんで、いつも我慢しなくちゃいけない立場たったわね。
でも、しっかりもののあなたなら任せることができます。

そして、これからはお父さんにもっと甘えてね。


そして、真帆。

真帆は兄弟のなかで一番の甘えん坊だったね。
でも、それが嬉しかったよ。

真帆は、これから自分を攻めることがあるかもしれないね。
だけど、責めないであげてね。
真帆は何にも悪くないんだから。


それと、もう少し写真に正直になってくれると嬉しいかな。


最後に龍人。
小さい頃からお母さんがいなくて不安だったよね。
ごめんね。
でも、しっかりものの優里と、明るい真帆がいるから、大丈夫かな?

でも、寂しくなったら、いつでもお父さんや優里、真帆に甘えてね。


お母さんは、もう一緒にはいられないけど、しっかりいきるんだよ。


お母さんより”