君と遥か。

『ぁ、今日は真帆早いじゃん!』

『寿々ちゃん。おはよう。』

『ぁ、まさか山口先輩でも見るの?』

『そんなんじゃないよ。ただ早くおきただけ。それに山口先輩のこと好きじゃないし。』

『あー、真帆ドンマイ。なんか噂なんだけどさ、山口先輩振り向かない人には執着がすごいらしいんだよね。』



なにそれ。
あんなに優しい山口先輩が…?


『はよーっす。』


そういって私にチョップをいれる男子。


嘉藤成悟。
私のもう一人の幼馴染み。


『ちょっと痛いしっ!』

『そんなに強くしてないっつの。(笑)』

『あ、バレた?(笑)』

『あんたらほんとになかいいよね。(笑)』


そうかなぁ。
でも、魁が死んじゃってからは、話すけど少し壁があるような気がするんだよね。


『ま、元気に行こーぜ。じゃな。』

『ばいばーい。』

『嘉藤のこと好きになったりしないの?』

『ないない。(笑)』


だって成悟は……。