『真帆~っ、朝だよ。』

『…ふぁ~い。』


私は目を擦りながら起きた。


『おはよ、真帆。』

『おはよ、お姉ちゃん。』

『お、真帆今日は珍しく早かったな。(笑)』

『昨日は早く寝たからね。(笑)』

『おっはよ、姉ちゃん。』

『おはよ、龍人。』


家の朝は賑やか。
家族の会話が絶えない。


それがじまんだったりもする。


『じゃぁ、私はいくね。』

『いってらっしゃい、お姉ちゃん。』

『優里。』


そういってお父さんはお姉ちゃんの顔を引き寄せおでこにキスをする。
これは毎朝の光景。
もちろん、私と龍人もされる。

これは、1日何事もなく過ぎます様にっていうお父さんの願いが込められている。


お父さんは私たちのお父さんとは思えないくらいに若くて、カッコいい。


だから、ちょっとうれしかったりもする。



『じゃ、俺もいくわ。』

『龍人、朝練頑張ってね。』


龍人はサッカー部でレギュラー入りも果たしている。


『じゃあ、いってくるね。お父さんも気をつけて。』


最後に出るのはお父さん。



私はゆっくりと歩く。
空を見上げながら。