―――――――……… 教室には先生の声と、先生が黒板に文字を書く音だけが聞こえる。 キーンコーンカーンコーン 授業終了のチャイムが響いた。 「よ、高島!」 「おぉ。」 「お前、授業中窓の外ばった見てたけど、何かあった?」 「いや、なんでもない。」 「そ。ならいいや。」 窓の外……。 外は満開の桜が風にあおられ、ゆらゆら揺れていた。 すると、一匹のアゲハ蝶がゆっくりと机の上に止まった。 『高島君、 大好き!』 fin.