サア~っと優しい風が私とその校舎を包んだ。

「……ねえ」


……………え、私の事かな?屋上には誰もいないし、私に行ってるんだよね?

「……はい?」


くるっと振り替えるとそこにいたのはー………。





「……橋場……翼…?」


ちょっとブラウン色にグレーをまぜた橋場君の髪の毛は前よりちょっとのびていて前髪は斜めに流している。なんか今日は雰囲気がちがう。


「晴笑、このまえは何で遅刻したのかな?」

「……そ、それは」

橋場君はいつもとは違う優しい声で私に問う。


じっと見つめられると目を反射的にそらしてしまう。私の心がすべて見られてるみたいで、緊張する


「ねえ、お願いがあるんだけど」

「……な、何」


ぐい!!と私の肩を掴んだ。ああ…。甘い香り

「正樹と別れて。」





はい………?