「ナオ?今、どこにいるの?」


「え、えっと、家?」


「…今何時?」


「9時過ぎ…」


「待ってるね、ナオちゃん」


プチッと切られた携帯を見つめる。
頭に浮かんだ一言。


「ヤバイ…!!」


朝ごはんも食べずに、軽いバックを取って急いで家を出る。


アサミの般若のような顔を思い出すだけで、貧血を起こしそう…。


そう、あれは中学一年の入学式の日のときだったーーーー…。