「…連絡しなきゃ、心配するでしょ。
ちゃんと遅くなるなら電話を入れなさい。
その為に持たせてる携帯なんだから」


慶兎
「うん。分かった。次から気をつける」







――――と言う会話が
行われてから、早10分…。


慶兎は風呂に入り、
睦月と俺は現在夕飯を食べている。


すると「すみませーん」と、
間延びした声が外から聞こえた。


外に出てみると慶兎の、
先輩らしき人の姿が。


どうもその人は慶兎の忘れた野球帽子を
届けに来てくれたようだった。


さてここで疑問が湧いたから、
慶兎に確認をとってみる。


『学校に忘れたのか?』


確認の結果、帽子は鞄に
ちゃんと直したとの答えだった。

因みに先程の少年と、
一緒に帰ってきたそうです。



雅紀
「――バックに入れた帽子を
どこに忘れたんだ?」


慶兎
「知らない」


「なんで一緒に帰った友達が持ってるの?」



叔母ちゃんが会話に入った。



慶兎
「……さぁ?」


「帰ってくる道中に鞄から帽子を出した?」


慶兎
「出したっけ…?」



叔母ちゃんと慶兎の会話の雲行きが怪しくなってきた。


叔母ちゃん!!オーラが出てる!!
黒いオーラが!!


…これは助け船を出すしかないか。