今は始業式を終えた学校帰り。


雅紀
「……、…――…」


雅紀は弁当を大事そうに抱え、
うとうとしながら目を擦った。


雅紀
「ねむぃ…、眠すぎるょ…」


美桜
「クラス替えが恐くて
昨日寝れなかったんだっけ?」


雅紀
「………うぬ…、」


里桜
「夜中、用があってメールしたら
“ガクブルしてる”って返ってきたよね」


『皆起きてるんだな。俺、明日のクラス替え、
ガクブル状態で眠れない。助けて』


美桜
「ってね。まぁ11:30には寝てる雅紀が、
3時まで起きてたらしいし。
雅紀も少し、人見知りするからね」


雅紀
「………zZ」


里桜
「おーい、雅紀。
寝たら雅紀の大切なパスタが落ちるよ?」


雅紀
「落ち、ない…!俺は起きてる、よぉ!!
だいたい俺を少しは信じようぜ!?」


里桜 美桜
「「無理。」」


雅紀
「2人揃えて即答っ!?
何で信じてくれないのさっ」


美桜
「前科があるから」


雅紀
「前科って…!!」


里桜
「私、パスタがグチャってなっても知らないよ?」


雅紀
「………分かった」


ムスッと腑に落ちない顔をしながら、
ボソリと呟くと大切そうに
パスタを腕で抱きしめる。


美桜
「……なんか可愛いねぇ。癒しだ」


里桜
「子どもか!って位、世話が掛かるけどね」




*END*