昨日は、こんなことになるなんて
微塵も予想なんてしていなかった。


君も突然、両親に
昨日言われたのだと聞いたから、
本人すらしていなかっただろう。


引っ越し先は、
俺達の故郷からは随分遠い場所。



エイプリルフールはもう終わったのにな。



今日があの偽りの日だったらいいのにな…。



信じきれずにそう願ってしまう俺は
案外、こんな展開には弱いらしい。



存外、それは嬉しくないけれど。



たくさんの『ありがとう』と、
『ごめんなさい』。『楽しかった』。



それらの言葉が機械的に、
俺の心を鳴した。


絵文字が1つだけ。
『バイバイ』と猫が手を振っている。