里桜
「………雅紀、煩い」


美桜
「なんで定期入れを振り回してるの?」


雅紀
「なんとなく」


里桜
「落とすよ?」


雅紀
「大丈夫。紐を持って振り回している間は、
この手の中にあるってことだろ?」



ブンブン――



里桜
「まぁ、確かに…」


雅紀
「だろー?」


ブンブン――

ブンブン――

ブンブン――


雅紀
「…………あれ?」


美桜
「?どうしたの?いきなり立ち止まって」


雅紀
「…………え、え?」


里桜
「………雅紀?」


雅紀
「どうしよ。定期入れの中に
定期が入ってないんだけど…。
え?なんで!?なんで!?
どうしよ、どうしよっ!!」


美桜
「振り回したからでしょ……」


里桜
「バカ。……………はぁ」




*END*