雅紀
「家にはお菓子作りとかをする
器具がないからできねぇよ」


慶兎
「なんで!?……予想外。どうする?」


「どうするって言われても…」


雅紀
「だいたい、二枚じゃ絶対足りない。
何個作りたいわけ?」


慶兎
「6個」


雅紀
「器具ないのに、
どうやって作る気なんだか…」


慶兎
「なんとか、なるんじゃね?」


雅紀
「なるわけねぇだろ!!!!
お前ら、お菓子は分量やら器具が命なんだ!!
混ぜ方1つで味が変わるんだぞ!!
チョコの適切温度は!?」


慶兎
「し、知らな―――」


雅紀
「バカ!!それぐらい調べろ!!」


慶兎
「いや、行動したら後からついてくる的な…」


雅紀
「このチョコだけじゃ満足にできねぇよ!
クッキーなら…、
なんとかチョコも活用できるか…。
お前ら予算あとどれくらいある?」


慶兎
「三千円くらい…」


雅紀
「5時か…、今から作るなら時間もないな。
クッキーミックス買ってこい。
粉だぞ粉。白い粉。分かるよな?
あれなら大幅に楽できる。よし行け。
他の材料はクッキーミックスの裏に
書いてあるから」