僕の胸の中で 目をさましたらしい雪菜は、 腕を僕の背中にまわし、 ぎゅっと か弱い力で抱きしめてくれた。 僕が体を離すと、 雪菜は 「おはよう。」 と、微笑んだ。 僕は 「おはよう」と呟くと、 もう一度 雪菜を抱きしめた。 そして雪菜の耳元で 初めて「好きだ」とささやいた。 雪菜はまた微笑み、 「知ってるよ。」 と、呟いた。