「柊司、私と付き合っていること、
からかわれて嫌じゃない?」
帰り道、前を歩く女子3人組にチラチラ見られながら、
気になることを柊司に聞いてみた。
「別に」
足の固定も外れて、もうほとんど普通に歩けるようになったから、
柊司につかまることなく、
手も繋がずに歩いていた。
柊司は、両手をポケットに突っ込んで歩いていた。
「そっか」
柊司とうちのある方向に曲がる生徒たちはいなくて、
左に曲がってしまえば、
道には柊司と私だけになる。
柊司と左に曲がると、
私は、柊司の腕に手を掛けた。
柊司はポケットに手を入れたまま、
「ん?」と私の顔を覗き込んだ。
「・・・触ってたい・・・かも」
ああああ!!・・・なんか超はずかしい!!
なんで、こんな触るだけのことが、
こんなに恥ずかしいんだろう。
ちっちゃい頃なんて全然平気でベタベタ柊司のこと触っていたのに、
意識したら
意識し出してから、
もう・・・こんなに、
ドキドキして、恥ずかしくなって・・・
すると柊司は、ズボンのポケットから手を出した。
私の手を嫌がったのかと思ったら、
そのまま私の手を、ぎゅっと繋いできた。
全然こっちを見てくれなくて、
全然しゃべってくれなくなっちゃって、
今までどうして普通にしゃべれていたのか、
わからなくなってしまうぐらい、
緊張してきてしまった。
・・・やばい、意識し過ぎている。
そのまま何もしゃべらずに歩いていたら、
うちに着いてしまった。
家の前で立ち止まると、
手を繋いだまま向き合った。
「俺んち・・・来る?」



