「ごめんな、待たせて」
柊司が私の隣にきた。
私は首を振った。
「剣道が見れて私は嬉しかったけど・・」
ボソボソッとそう言うと、
柊司は優しく笑って、手を繋いできた。
「あ・・・俺の手、小手臭いかも」
こてくさい?
柊司は、繋いだ手を離した。
「手だけじゃないか。
ごめん俺、汗くせー」
そう言って私から離れようとしたから、
私は柊司の腕を掴んだ。
「気にしないし、そんなの。
柊司を掴んでないと、歩けないし・・」
いや、本当はひとりで足引きずって歩けるんだけど。
でも、繋いでいたい、
柊司の手を。
柊司は、ふっと笑って、
私に掴まれた腕の手を開いて見せた。
大きな手・・・
私はその手に自分の手をそっと乗せた。
すると柊司がぎゅっと握ってくれた。
「帰るか」
私が頷くと、二人一緒に、
家へと歩き出した。
私の家の前に着くと、柊司は手を離した。
「じゃあ・・また明日な」
「うん」
柊司は、ポケットに両手を入れて100歩先の自分の家へと歩き出した。
待って・・・私、
ちゃんと柊司に自分の気持ち、
伝えたっけ?
伝わっているのかな・・・私の気持ち。
柊司といると、ドキドキするんだよ。
柊司と離れたくないんだよ。
私だけの柊司でいてほしいんだよ。
私は柊司が・・・・・
「柊司!」



