なんで。
なんで、なんで、なんで?
柊司がうちにくるなんて、なんで?
昨日寄るように誘っても、断ったくせに。
なんで・・・
下に行こうと、ベッドから片足で立ち上がり、
ドアを開けたら目の前に制服姿の柊司が立っていた。
「あ、ごめん」
柊司は何故か謝ってきて、
私が開けたドアを急いで閉めてしまった。
なんで謝んの?
なんで閉めた?
私はまたそっとドアを開けた。
すると柊司は、ドアに背を向けて立っていた。
「入んないの?」
柊司の背中に声をかけると、柊司は振り向いた。
そしてバッと目をそらした。
何それ。感じ悪。
「立ってんのつらいから、座るね」
そういいながら、ドアを開けっ放しにして、部屋の中に戻りベッドに腰掛けた。
柊司はまだ部屋の外に突っ立っていて、なぜだか不貞腐れていた。
部屋に入りたくないの?
だったら、何しに来たんだろう。
しばらく柊司はそのままで、
本当になんなんだろうと思っていたら、
お母さんがジュースとお菓子を持ってきた。
「あらあら、こんなところに立ってないで」
お母さんはお盆片手に柊司の背中を押して、部屋の中に入れた。
「ゆっくりしていってね」
そう言ってお母さんは机の上にお盆を乗せて、部屋を出てドアを閉めた。



