「…ま、バカなのはバカなんだがちゃんと考えてるよ、お前らの事はな」
「そうですか…。
あっ、…はぁ、またか」
「ん?どうしたよ鷹野」
「いえ…ただ注意しないといけない人が一人。前方に」
あたしはその人を指差す。
眩しいくらいの光を放つ金髪と耳にあるピアス。ブレザーを羽織ることをしていない着崩した制服。校則違反だらけの生徒が一人。
見るのは何回目だろうか。
「…ちょっと、またアナタですか」
「あ?別にいーだろーが。オレがこの学校の中心だぜ?
オレがルールだ」
・・
「そんなルールありませんよ、会長。
さぁさっさと脱いでください」
あたしは生徒会会長の日向大翔に向かって直せと促す。
そんなものは、こんな会長には通じないのは当たり前で…

