「失礼しまーす。先生いますか…っていねぇ。出張か?」
「え…っ。出張でいないの?」
じゃあこの瞼の手当は誰がするんだ。自分じゃ出来ないし。
「…ったく。肝心なときにいねぇとか。
…仕方ねぇ。初音、そこ座れ」
「え。…会長、手当出来るんですか?」
「ナメんな。親父が医者で、ガキの頃からいろいろ見てきたんだよ。
それに弟たちの手当もオレがしてきた」
「…超不安なんですけど」
「黙ってろ。手元狂うから」
そういって会長の手はあたしの目に伸びてくる。
そんな会長の顔は、瞳は、いつになく真剣で。あたしは黙っておくことにした。
会長の手当は1つ1つが完璧だった。

