「な、んですか。…なんで押し倒されたんです?あたしは…」


「ん?もちろん…」


ずいっと会長の顔が近づいた。お互いの吐息が混ざるくらいに。


「オレをバカにした、初音におしおきするため♪」


どうしよう。イヤな予感的中。


「他の人来ますよ…?」


「大丈夫。鍵、閉めたから」


…とことんだな、この会長は。


「さて、なにをしてあげようか。なにがいい?初音は」


「出来ればなにもされないことがいいですね、あたしは」


そう言うと会長はにこっと笑って




「あぁ、それムリ」





そう言って――――あたしの顎をくいっと上げる。


まさか…キスでもするつもりか?コイツは。


そんなの冗談じゃない。ファーストキス、まだなのに。


「ちょ…会長、冗談ですよね?」


「オレはいつでも本気だけど?」


「女の子はいつも捨てるくせしてですか?」


「ソレ以外は全部本気」


会長は都合のいいことを言って顔を更に近づける。  


ヤバい…っ!