「か…っ、会長。なんだ、そこにいたんですかぁ。ビックリしましたよ」


とりあえずあたしは笑顔(ただし会長とは違う笑顔)で声をかける。


「ビックリしたのはこっちだよ」


会長はゆっくりとあたしに近づく。


「来るや否やいきなり叫び出す女生徒がいるからな」


「それは失礼しました…」


じわりじわりと距離が縮んでいく。会長が一歩前に進むとあたしは一歩下がる。


「しかもその内容が…」


とん、とあたしは机のところに追い詰められる。あ~…イヤな予感しかしない。どうするべきか。


対策を考える暇もなく、会長は言葉を続ける。


「オレの、侮辱なんてなぁ」


その言葉と同時にあたしは机に押し倒される。


「きゃ…っ」


目を開ければ無駄に整った会長の顔がある。いくら男に興味のないあたしでも、ときめいてしまうほど、会長はイケメンなのだ。