「えー、では転校生を紹介します」
ガラッ
「はじめまして。三上愛華です。よろしくお願いします」
開けられた扉から出てきたのは
小さくてロングヘアーを
サラサラさせてる女だった。
顔は整っていてけっこう
かわいいタイプ。
チラッと雅哉の反応を見る。
いつもと変わらず。
さすがに人目惚れはねぇか。
「席は、そうだな~。浅香の隣が空いてるからそこに座ってくれ」
「はい」
席、隣か。
「よろしくね」
ニコッと話しかけられる。
「おう、よろしく」
これが俺と愛華な出逢いだった。
ごくごく普通な、どこにでも
あるような、そんな出逢いだった。
