キーンコーンカーンコーン




朝のHRの始まりを告げるチャイムが鳴る。





あぁ、またダルい一日が始まった。





空を見ながらそんなことを
かんがえていると



「隼斗!今日転校生くるらしいぜ」






後ろから声をかけられる。





彼の名前は
橋本雅哉。




少し長めの茶色い髪から
のぞくピアス。



整った顔。





あきらかにモテる。





「転校生?んなの興味ねぇよ」





俺は浅香隼斗。




ここ名矢高校の2年。





高1の時に金に染めた髪は
今もなお継続中だ。







「隼斗は相変わらず冷たいなぁ」







「るせ」






そう短く返してまた空を見る








「転校生女の子がいいな」






ニヤニヤしながらしゃべる雅哉。







「可愛かったら狙えば?」







とか、テキトーに言ってみる。








「狙うのは本気で好きになったらな」







雅哉は見た目によらず
軽くない。






だけど、本気で好きになる?






なんで、んなこと言えんの?





俺は1人の女に縛られるつもりもない。








だって女なんかみんな一緒だろ?