地元では名が知られてる奴。
ヤンキーって言うには程遠い気がするが
喧嘩は無駄に強い。
それだけで名前が広まったなんちゃってヤンキー。
そんな彼が私に手を出してくるのは
これが初めてではない。
少し沈黙をおいて私は口を開いた。
「もう好きじゃないのっ…一緒に居たくないの!!!」
何度も何度も言ったセリフ。
暴力や罵声が怖くて。
人間的に嫌いで。
もう彼のいいところが見当たらなくなった
「別れないから。…てかさーその服何?誘ってんの?」
まさか来ると思わなくて豹柄の部屋着のまま。
ニヤニヤしながら段々近づいてくる彼が怖くて
私は大声を出した。
