「ん……」 橘が目を覚ました。 俺は一気に責め立てる。 「バカじゃねえの!? なんで、こんなになるまで待ってたんだよ!」 こんなに責めたのにも関わらず。 橘が口にしたのは、謝罪の言葉だった。 「ごめんね、私…携帯持ってなくて…」 なんでそこまでして…… 「…ワザとだよ。 同じ目に合わせたくて、ワザと待たせて。一緒に帰る気なんか さらさらなくて!」