国連軍がパラケルフィア大隊を沈黙させた筈だった。筈だったのだ。
しかし2ヶ月後に、沈黙させた筈のパラケルフィア大隊が再び現れたのである。
国連軍は、中国がsemを用いて周辺国の軍事力を制圧しようとしているのだと推定し、周辺各国に防衛ラインを構築した。
日本への侵入を防ぐにあたって、日本海にも防衛ラインが構築された。
しかし、2ヶ月前の戦闘で疲弊した国連軍には食い止めるだけで精一杯だった。最早国連軍だけでは防ぎ切れないと考えた国連事務総長は、米軍に協力を依頼。
だが、米軍の力をもってしても進行を押し留める事ができなかった。
そして、その防衛戦から一ヶ月後。ついにsemの侵入を許してしまったのだ。
semが最初に上陸したのが、美穂の住む大分だった。
上陸したのは1機のパラケルフィア型semだけだった。
だが米軍と国連軍は防衛ラインを死守しているため日本に向ける戦力がなかったのだ。米軍総司令は日本政府に自衛隊の派遣を要請した。
しかし、自衛隊は動かなかったのである。
そう。当時の内閣総理大臣が、自衛隊を派遣させる決断を下さなかった。いや、下せなかったと言ったほうが正しいのだろう。
結局米軍の増援が到着するまで、上陸したsemが放置されていたのだ。
その間に大分周辺は甚大な被害を受けた。抵抗する術を持たない民間人は、その殆どがsemによって蹂躙され、殺されたのだ。
自分の利権しか興味のない政治家のせいで、また尊い命が犠牲になったのだ。
美穂は親が自分の目の前でsemのレーザーに焼かれるのを見てしまった。
親が死ぬのを目の前で見たのだ。私よりもより強烈なトラウマとして心に残ったであろう。
数ヶ月間、彼女はPTSDになっており、時折現れるフラッシュバックにより精神状態はボロボロになっていたらしい。そんな状況から、彼女はPTSDを克服してこの場にいるのだ。美穂は本当に強い女の子だと、私は思う。
総戦技試験の時に知り合って以来、私が最も信頼する戦友だ。だからこそ、お互いの過去を打ち明けあっているのだ。
しかし2ヶ月後に、沈黙させた筈のパラケルフィア大隊が再び現れたのである。
国連軍は、中国がsemを用いて周辺国の軍事力を制圧しようとしているのだと推定し、周辺各国に防衛ラインを構築した。
日本への侵入を防ぐにあたって、日本海にも防衛ラインが構築された。
しかし、2ヶ月前の戦闘で疲弊した国連軍には食い止めるだけで精一杯だった。最早国連軍だけでは防ぎ切れないと考えた国連事務総長は、米軍に協力を依頼。
だが、米軍の力をもってしても進行を押し留める事ができなかった。
そして、その防衛戦から一ヶ月後。ついにsemの侵入を許してしまったのだ。
semが最初に上陸したのが、美穂の住む大分だった。
上陸したのは1機のパラケルフィア型semだけだった。
だが米軍と国連軍は防衛ラインを死守しているため日本に向ける戦力がなかったのだ。米軍総司令は日本政府に自衛隊の派遣を要請した。
しかし、自衛隊は動かなかったのである。
そう。当時の内閣総理大臣が、自衛隊を派遣させる決断を下さなかった。いや、下せなかったと言ったほうが正しいのだろう。
結局米軍の増援が到着するまで、上陸したsemが放置されていたのだ。
その間に大分周辺は甚大な被害を受けた。抵抗する術を持たない民間人は、その殆どがsemによって蹂躙され、殺されたのだ。
自分の利権しか興味のない政治家のせいで、また尊い命が犠牲になったのだ。
美穂は親が自分の目の前でsemのレーザーに焼かれるのを見てしまった。
親が死ぬのを目の前で見たのだ。私よりもより強烈なトラウマとして心に残ったであろう。
数ヶ月間、彼女はPTSDになっており、時折現れるフラッシュバックにより精神状態はボロボロになっていたらしい。そんな状況から、彼女はPTSDを克服してこの場にいるのだ。美穂は本当に強い女の子だと、私は思う。
総戦技試験の時に知り合って以来、私が最も信頼する戦友だ。だからこそ、お互いの過去を打ち明けあっているのだ。
