会場につくと大学の頃の親友である健吾が話かけてきた。 「珍しいな。 お前がこんな所に来るなんて。 どんな風の吹き回しだ?」 「俺だって来たくて来たわけじゃねえよ。」 「じゃあなんだ? 花嫁候補でも捜しに来たのか?」 「ばかいえ。 俺にはもう婚約者がいるんだよ。」 茉央を紹介しようと思って後ろを向いたが茉央の姿はなかった。