「うちんちは・・・いっつも喧嘩ばっかりで。

 怒鳴り声とか、泣き声とかが絶えませんでした。
 それが、普通だと思ってた。全然、違いましたけど。

 父は・・・イライラを全部あたしにぶつけてくるようになりました。
 なんでこんなに頭が悪いんだ、なんでこんなこともできないんだ、って。

 それが、嫌で嫌でたまりませんでした。
 母が泣いてることよりも、何かを殴る音が聞こえることよりも。

 ・・・結局、自己中なんでしょうね。あたしって。

 ・・・でも、耐えられなかった。

 むしゃくしゃして、父に訴えました。
 何でそんなにムカついてるの?何で、それをあたしにぶつけるの?って

 そしたら、あたしを怒ることはなくなりました。

 前までの優しい父に戻りました」