喉のところにまで、

『ごめんなさい。』はこみ上げてるのに、

そこからストップしているんだ。

どうしても声が出なかった。


「お母さん。」


「どこに行くか、決めてあるの?」


「決めてない。」


「どうしても出て行くの?」


答えられなかったんだ。