ボクは退院した。

本当の、

本来の性別で過ごせる。



当たり前のはずなのに、

誰もが普通のことなのに、

ボクは違ってた。

だから、

自分の性別を嫌い、

運命を呪い、

神様を憎んだ。



なぜ、

ボクがこんな運命を背負ったのか、

今でもわからない。



ただ、

史佳に出会えたことだけは、

すっごい感謝してるんだ。