「高橋さーん。」


女性の声。

ボクの顔を覗きこんだのは、

看護師さんだった。


「いかがですかー?」


「大丈夫です。」


入院に慣れてないから、

こういう時は、

何て答えたらいいか、

わからなくて戸惑う。


「何かあったら、このボタンを押して下さいねー。」


点滴を確認して、

看護師さんは去った。


またボクは、

一人になった。