「雅史。わりー。ボク、マジで調子悪いから、ボクの住所を晃と史佳に教えてやってくれないかな?」


「ああ、構わないけど。高橋、史佳ちゃんに住所教えなかったのか?」


「たぶん…。」


「何だよ、それ。ま、教えとくから、体大事にしろよ。」


電話を切ってから、

ボクは、

また暗闇の中に同化した。



脆いもんだな、ボクは。

ボクが女性じゃないと気づいた時に、

史佳と知り合えた。

中学一年の時だったから、

あれから七年以上になる。



ボクは、



ボクの支えを失った。